「Endless SHOCK 2017」帝国劇場公演、終わっちゃいましたね。
ここまで大きな事故*1もなく無事に1500回を達成できたこと、本当に嬉しく思います。日々更新される文ちゃんのブログ*2を見てましたが、体力的にも精神的にも相当キツそうだったもんなぁ。みなさん、本当におつかれさまでした、そして1500回達成おめでとうございました。
神に祈って待ちに待った*3サウンドトラック最新版も発売が決まり、SHOCKの衣装展*4も開催。秋には地方公演もありますし、まだまだSHOCKの熱は冷めないのですが、なんだか今回のSHOCKは特に後を引くというか、元々の中毒性がさらに強いというか、特別に熱が冷めない理由がある気もしています。
さて、そんなわけで、去る3月6日、私も「Endless SHOCK 2017」観に行ってきました!
実は42年の人生で、初めての帝劇。もうそれだけで年甲斐もなくかなり興奮していたのですが、帝劇から徒歩20分弱ほどのところにある読売新聞社ビルで開催されていたSHOCK記事展、これがすごくよかったんですよ。
17年分の記事を眺めながら、SHOCKという舞台が僕の想像以上に変化を遂げているんだなぁ、と感じました。それは光一くん自身の成長の歴史でもあったでしょうが、17年という人生の多くの時間をかけて取り組んできた中で、彼のライフワークとして増してきた重さがあって、それが彼の言葉なり記者の言葉を通じて伝わってきました。やっぱり17年って、重いですよ。観覧前に記事展を見て、さらにテンション上がりました。4月7日まで開催ですので、まだご覧になってない方は是非。
さて、今年のEndless SHOCKの感想を述べようと思いつつ、いつの間にやらこんなに時間が経ってしまいました。正直、ずいぶん時間がかかっちゃいました。個人的な事情もあります*5し、きっと僕の文才というのもあるでしょうが、SHOCKを観てから1ヶ月近く、どうまとめていいものやら随分悩んでしまいました。
ショーという意味では、本当に無邪気に楽しめました。新しいキャストが多かったにも関わらず、きちんとSHOCKらしかったです。その意味では、今回初参加となる浜中文一くん、寺西拓人くん、松田元太くんそれぞれ、SHOCKにしっかりフィットしてましたね。さらに今回は、ダンスや殺陣のパフォーマンスもさることながら、聴いた瞬間に「あ、違う」と瞬時に思った歌の厚み。最後の「CONTINUE」で感じた迫力、すごかったなぁ。ショーのパフォーマンスひとつひとつをとっても、今回のキャストは本当に健闘していました。
松田元太くんを応援している妻から「げんげんをしっかり観てきてね!お願いね!」と仰せつかっていたもので、僕もすっかり親の気分で見守っていました。ステージに立つ彼の表情はすごく凛々しくて、高校生*6と改めて言われるとそのギャップに驚いちゃうような、そんな顔つきをしてました。
僕が観た回は、ゲンタの前髪がアップの回*7だったので余計にそう感じたかもしれませんが、彼の持ち味である動きの美しさに加えて、今回はずいぶん大人っぽい雰囲気のダンスをしていました。エネルギッシュなダンスをする年下役の松倉海斗くんと、うまくバランスを取っていたのかもしれませんね。まつくもげんげんも今回は1人のキャストとしてステージに立つ意識がひしひしと見て取れたのですが、その中でも自ずと出ちゃう松松としての雰囲気の揃い方みたいなのもあって、面白いなと思いましたね。2人揃ってSHOCKに出る意味を改めて感じました。
まぁ、でも個人的なベスト松松は、殺陣の斬られたときかなぁ。
今日Endless SHOCK観て…邪道な見方とは思うけど、Japanesqueでコウイチに追い詰められて階段昇るカイトとゲンタを観て、不意に「あ、松松二人でここまで来た」と思っちゃって、次の瞬間斬られて落ちるとき、違う意味でグッと来た。
— ジャニヲタおじさん (@janiwotaojisan) 2017年3月6日
去年の「関西ジャニーズJr.の目指せ♪ドリームステージ!」*8以来、我が家ではすっかり注目の的となった文ちゃんですが、しゃべっている時のとぼけた感じとは裏腹の、ステージ上での色っぽさが圧巻で、惚れ惚れと見ちゃいました。踊るたびに乱れる髪が、やたらセクシーなんですよね。気がついたら文ちゃんを目で追っていることが何度かあって、存在感がすごい。寺西くんはもっとゴリっとしたダンスを踊る印象だったのですが、今回はすごくすらりとしたダンスを踊るので、彼特有のダイナミックな動きにも関わらず、すごくSHOCK的なダンスをしてるなと感じました。かなりイメージが違ったので、随分苦労したのかもしれません。あのキャストの中にあって、テラニシもきちんと存在感を発揮していて、もっと舞台で彼を観てみたいですね。
SHOCKで演じられるショーって、やっぱり単純に面白いんですよ。何度見ても新鮮に感動できちゃう。冒頭のショーとコウイチのフライングを観たときは、これだけでも十分SHOCKを観る価値あるよね、と思ったほどです。ロビーの来場客をざっと見渡すと、この日しか見ていないので何とも言えません*9が、あまり常連っぽくなさそうな人、それもずいぶん男の人が多かったです。ジャニーズの公演とは違う、一般の観客を広く魅了しようとすると、こういう単純に楽しめるショーってとても重要なんだろうな、と思ったりもしました。
ただ今回のSHOCKは、シナリオが進むにつれて、彼らの演技にいろんな表情が見えました。もちろんショーは素晴らしいのですが、それ以上に彼らのセリフや動きには、さまざまな思惑、心情を思わせました。観終わったときに僕が考えていたのは、彼らの演技のことばかりでした。
コウイチはどんな気持ちで消えていったんだろう。あのとき止められなかったビバリさんはどんな思いだったのだろう。フクダやマツザキやリカはどんな気持ちで最後にコウイチの背中を観ていたんだろう。ヤラはどれだけ悔しかったのだろう。カイトはどれだけ傷ついたのだろう。ハマナカはヤラを、ゲンタはカイトを、テラニシはカンパニーを、それぞれどんな気持ちで見守ったのだろう。
こんな風に感じたのが、シナリオを知って観るからそういう細かいところが気になるようになったのか、はたまた今回の演出やキャストの演技がそう思わせるのか、正直僕にはその理由を細かく判断できなかったです。ただ、キャストのひとつひとつの動き、言葉、表情を追うごとに、やたらリアルで複雑な感情が渦巻いているのです。その渦巻く感情が、殺陣に、そしてダンスに乗り移っているようで、僕は終始ドキドキしていました。初めて観たときのドキドキとは、異質なドキドキでした。
1幕のJapanesqueは、カンパニーがその狂乱に至るまでの感情の投影なのだと思っています。あのショーがあれほどに狂乱に満ちていたのは、そこまでに積み上げてきた演技によって、それぞれの感情の揺れ動きがカンパニー全体の不協和音となり、あの狂気に満ちたダンス、殺陣に乗り移っていたからです。ともすればJapanesque自体も見応えのあるショーです。ともすれば、それが演技であることを忘れてしまうかもしれません。ただ、僕があの日観たJapanesqueは、カンパニーの狂乱を表現した演技でした。演技がなければ、完成度の高いショーに見とれていただけだったでしょう。あの階段を落ちるシーン、初めて観たときは「落ちた」ということ自体に対してショックを受けました。今回観たときは、狂い乱れたカンパニーの感情が、最悪の形で爆発してしまったという悲しさ、その象徴としての「落ちた」ことにショックを受けた、そんな気がしました。
2幕は、セリフが1幕にも増してずいぶん重かったように思いました。シェークスピアの劇中劇も、言葉が殊の外重かったです。そして、僕の中ではもっと絶対的な存在だったコウイチは、この2幕では人間らしい存在に思えました。ヤラに強く感じていた弱さや脆さを、コウイチにも感じることで、ヤラとコウイチが手を取って最後にショーを演じるシーンが、説得力を持って迫ってきました。だからこそ、最後のショーで見せたリボンフライングも、どうしようもなく切なく、美しく見えました。演技で積み上げた切なさ、悲しさが、1幕と2幕のショーを、全く別の雰囲気にしていたようでした。
Endless SHOCKのラストはとても切ないのですが、そのときのキャストの顔が、本当にそれぞれの物語を持っているように見えて、複雑な切なさを醸し出していました。超人的なパフォーマンスも、統率の取れた美しい群舞も、厚みのある歌も、この切なさのために存在したようでした。衝撃の回数自体は、セリフや細かい演出が増えた分、もしかしたら減ったのかもしれません。ただ、今回の衝撃は、重く、深く突き刺さる感じがしました。今までは、強い光をいくつも浴びるような感じでしたが、今回は影があって、その分だけ輝く光に目が眩む、そんな衝撃でした。
今回は、キャスト陣の演技が鍵だったように僕は思います。コウイチとヤラが中心の物語だったものが、ハマナカ、カイトの印象に残る演技によって、物語に随分と厚みが出て、SHOCKが表現する衝撃を深いものにしていた気がします。フクダとリカとビバリさんがどっしりとした演技で、その厚みを支えていたように思いました。そのおかげで、マツザキの憎めないキャラクターがより生きて見えましたし、ゲンタとテラニシも、それを見守る役目として物語にうまく収まっていて、全体として隙がなく感じました。
やっぱり、今年のSHOCKは深くてぶ厚い。そして、切ない。いろんなシーンを思い浮かべては引きずってしまうような、そんな心に残るSHOCKだったように思います。もしかしたら、その衝撃の質をより高めていくことが、今年の光一くんの意図だったのかな、なんて僕は考えたりしました。光一くんが17年もの年月をかけて育ててきて、もう完成の域に達していると思われてもいい舞台が、まだまだ進化する余地がある、進化させる意志がある、なんか考えれば考えるほど、すごいな、って単純に思っちゃいます。
…なんかですね、観ていて正直足りないんですよ、回数も、視点も、時間も。今年のSHOCKを思い起こすたびに、あれもまた観たいこれももっと観たい、と思うばかり。おかげでちっともまとまらない。おかげでちっとも熱が冷めない。個人的には、何度も舞台を観て理解を深めるというのは性に合わないのですが、今回はもうちょっと観たいなとつい思っちゃいました。なのでこの続きはぜひ、映像*10と博多座*11で。楽しみにしてるよ。
*1:げんげんがバック宙失敗して頭から落ちた、って聞いた時にはびっくりしたけど。
*2:浜中文一くんのブログ「ぶんぶんぶん」、ジャニーズWeb内でも随一の更新頻度(毎日)のおかげで、出演者の様子をいろいろと知ることができました。
*3:https://twitter.com/janiwotaojisan/status/840036464884891649
*4:http://www.johnnys-net.jp/page?id=text&dataId=1237
*5:実は3月4月と試験ラッシュでして、それなりにお勉強しないとちっとも合格できる気がしなくって…。年々落ちていく知力、体力、気力とのせめぎ合いです。
*6:1999年4月19日生まれ、もうすぐ18歳ですね。
*7:彼の髪型は日替わりで結構変わってたみたいですね。妻が見た回では前髪を下ろしたマッシュヘアだったそうなので、回ごとに随分雰囲気が変わっていたのかもしれませんね。
*9:私のチケットがいわゆるクレジットカード枠で取ったものなので、この日はそういうお客さんが多いのかな、と思ったのでした。
*10:これも神頼みですね。その映像きっとパッケージ化してくれますよね、という神頼み。
*11:Jrはもういちど同じキャストで見て見たいけど...どうかな